ツールド沖縄2022 市民210レースレポ

ツールドおきなわ市民210

書きたいことが山ほどあるが…
まとめずに適当に書きます。
いつも通り読みづらく長いブログになりそうだが、良ければご覧下さい。

まず、沖縄にエントリーしようと思ったのは、乗鞍ヒルクライムの下りでたまたま高岡さん・松木さん・森本さんと会話したことが火種となり、沖縄にエントリーすることになった。

モチベーションは「このおじさん達としっかり練習して戦ってみたい」というものだった。
なんかこのおじさん達がカッコ良くて、自分もカッコ良いおじさんになりたいと思えたのです。
同じ舞台で戦いたかった。

一大イベントのヒルクライムを終えたので、クリテやロードを走るつもりだったので装備を変更した。
https://twitter.com/Changingman_TGR/status/1564739436558303233?s=20&t=Ub0rxiJ5G8kgGv5sMi_brg

でも、沖縄のエントリーは終了していたんだ…

しかし、後日にキャンセル待ちのエントリーがあるということを知り、申し込みを行った。
キャンセル待ちの選考基準は、過去の実績や今年度の成績で判断するということで、10名ほどが選ばれるとの情報だった。

そして、無事に補欠当選することが出来た!
https://twitter.com/Changingman_TGR/status/1565907034767519744?s=20&t=cCyYk_Hpp7ORjrbUQrwScw
9月3日だった。
この時点で沖縄まで2ヶ月チョイだった。

当選した直後に考えたことは、どんな練習をするか?だった。

当時の私は、乗鞍に向けて弟子2名を鍛えまくった後で、もぬけの殻のような状態だった。シクロクロスでも乗り始めるかぁ~といった感じで、新車のBOONEが届くまでダラダラしている感じで気が抜けていた。
しかし、当選した瞬間にスイッチが切り替わり、レジェンドおじさん達と戦うために身体づくりから始めなければならい!と気合いが入ったのを覚えている。

2分ぐらい考えたが、すぐに「自分の基準で練習しても勝負に絡めない」と思い、沖縄に向けて適切にアドバイスをもらえるコーチを依頼しようと考えた。

トレーニングピークスのコーチが頭に浮かんだが、沖縄に向けて取り組んだ実績ある選手の方が勝負所を理解していたり、沖縄特有のレースの組み立てや取り組みを教えてもらえると思った。

真っ先に浮かんだのが、2018年のチャンプである紺野元汰選手(以後、ゲンタ)だった。
Ignameでチームメイトとして一緒に走った時期もあるし、バカみたいに飲んで騒いだこともあり気心が知れている。
結果を残している鬼強な選手であり、何より憧れである高岡さんに土を付けている。
理想だと思い、ダメ元で連絡してみたら即答でOKと言ってくれた。

そして、翌日に早々にオンラインミーティングを設定してくれた。
https://twitter.com/Changingman_TGR/status/1566723567550894082?s=20&t=cCyYk_Hpp7ORjrbUQrwScw
(ゲンタごめん!晒してもうたっ!www)

ミーティングでアドバイス盛り盛りの話を1時間半ほどしてくれた!
ミーティング後は取り組む内容が明確になり、沖縄をイメージした練習が行えるようになった。
尚、当時の私からしたら信じられないような練習量を告げられました。

その後、ゲンタコーチとは定期的にミーティングを行い、疑問があればすぐに質問を投げかけさせてもらい回答してくれた。
本当に感謝しかない!!

そして、沖縄に向けて取り組むには期間としては短いが、ここ数年ないぐらいに真剣に真面目に練習し、自分の身体を沖縄で戦えるように仕上げていった。

結果はご存知の通り9位です。
高岡さんが完璧な逃げを成し遂げ、「追走集団」という名の「表彰台争いの先頭集団」で走り、羽地で千切れてゴールしました。

本当は沖縄に向けての取り組みとか記載したいけど、11月22日(火)20:00~Twitterのスペースで沖縄の振り返りのトークを行います。
誰でもTwitterのアカウントを持っていれば聞くことが可能です。

スピーカーは…
優勝:圧倒的独走パーフェクトおじさんの高岡さん
準優勝:世界の北野ことユキ(何が!?)
3位:超新星夫婦で強ツヨ南君
4位:顔グチャグチャ長さんゾンビ池ぽん
9位:野菜栽培おじさん
10位:しんどそうに見えて走れちゃうはこぶね
14位:Zwiftチャンプ高杉
17位:前半戦の主役石井しょうへい
以上8名です。

ということで、スペース前にブログを書き切りたいし、参加した選手のブログを見ると記憶が改ざんされるのため、見ていないので…
早くブログを見たいのでレースレポだけにします。

レース前日の昼前に沖縄に到着するも、沖縄は雨…
空港でミネルバのカワカツ、南夫妻と出会い軽くご挨拶。
名護はさらに雨風が強く、試走や前日のアップは行えず断念。
車で慶佐次まで行き、ゆっくり走ってコースを確認。
羽地のコース変更は、パンチ力が必要ではなくなり、ちょっと寂しい気がした。
さらに前に残る人が増えそうな印象を持った。

会場で受け付けを行い、ブースを回ってSUNVOLTブースでしばし談笑。
ホテルに15時頃に到着し、自転車を組み立て動作チェックだけ行った。

いつも沖縄遠征に家族が帯同するのだが、全て別行動。
要は、私の遠征に乗っかって親子で沖縄旅行を楽しむスタイルです!
なので、レースを見たことはないし、レースを終えて夜の食事まで家族とは会わない。
これが我が家のスタイルで、私も気を使わなくて良いので気が楽である。

今回は、初めて私からお願いして、娘にゼッケンを付けてもらった。

やっぱりなんか嬉しかった。
明日は頑張らねば!と、より強い気持ちとなった。

レースジャージは、沖縄出場決が決まってすぐにSUNVOLTさんにお願いして、メッシュセパレートワンピースを作成いただいた。
無事に沖縄に間に合わせていただき、感謝しかない。
ありがとうございました。

そして、サングラスにスプレーして翌朝まで放置。
23時頃に就寝して、翌日のレースに備えた。

出来るだけいつものルーティンで行動したいので、起床時間も4時。
いつものコーヒーに、いつものサプリメント。

アクティバイクの飲む血液!

ほとんどいつもと同じ朝食を摂り、レース会場へ向かった。

顔見知りばかりのメンツとご挨拶。
出走前にトイレに行くと、ミスターパーフェクトの高岡さんが隣に居た。
ご挨拶して、レース中のトイレの相談をする。

「何回トイレ行きますか?」との質問に「う~ん。2回かなぁ~」と。
「トイレが不安なんです!」との私の言葉に「皆トイレに行きたいと思ってるから。我慢せずに声を掛けたら止まってくれるから大丈夫だと思うよ。」と。

2回のトイレ権を獲得した気分だった。

42歳のおじさんはトイレが不安で不安で仕方なかった。
前回大会では、トイレが我慢できずにトイレを行ったら、盛大に遅れてしまい…
レース時のベストワットを出して必死のパッチに追いつくという無駄足を使った苦い思い出がある。

私は皆との練習でもトイレ回数が多いので、加齢を感じざる得ない状況であった。
なので…トイレのことを考えると不安で不安で…w
唯一の救いは、マツケンサンバ主催の沖縄対策練で私を上回る回数のトイレを行っていた人が居たことだ!(うぅ~サンバ!!!www)

ということで、数日前のTwitterでトイレ同盟を組む動きがあるぐらいトイレストップは重要なのです。

トイレの話はこれぐらいで…
シード権!?的な前方に並ぶ優先権を得ているので、余裕をもって前列に並ばせてもらった。

そして、元スマップの森さんがスターターを務めた。
(年を重ねてもメッチャ男前だった!そりゃ~モテるわっ!)

スタートして、アーティファクトのニセコチャンプの石井祥平が先導車の後ろにベタ付き!
祥平は逃げるんやわ!と直ぐに思った。

©MakotoAYANO/cyclowired.jp

私は前の方で安全に走る予定。
逃げにチームメイトのタカユキが乗る予定なので、逃げに乗ってくれたら集団内でぬくぬくさせてもらう。

私のレース戦略はというと…
ないです!w
そんなのない!

無駄足を使わず、勝負所まで食らいつくのみ!

そして、レースの目標は…
ない!www
あえて言うなら「乗鞍の下山時に会話したレジェンドおじさん達と勝負所まで生き残り、その場で勝負に絡みたい!」という感じだった。

ゲンタに「目標は?」と初回のミーティングで聞かれた時に「もちろん優勝!!」と答えていたが、実際に練習に取り組み距離を走ってからのパワーや実際に練習会で一緒に走った沖縄上位選手の身体能力の高さに圧倒的敗北感を持っていた。
なので簡単に優勝!とか言えなくなっていた。。。

昔、ヒルクライムガチ勢の時は、本当に勝てるレベルに居たと思っていたし、実際に僅差の勝負をして来ていた。
しかし、本気で沖縄に向けて取り組んだ自分自身のパフォーマンスが、その領域に達していないことは理解していた。

強い選手は多いのだが、特にマグロの親分は異次元で本当にバケモノだと思った。
マグロと名付けたのは私ですが…

マグロたる所以を実際に肌で感じたら、レースで一緒に走ると思うと恐怖でしかなかった。

本気でトレーニングしたら、本当に凄さが分かるんです。
本気って大切。

話を戻して…
例年レース序盤は早々に逃げが出来て集団は会話しながらマッタリ走るものだが、アタックが生じても追走が出て…またアタックが生じて追走が出て…と繰り返し、集団が落ち着かない。

なので、道路が狭くなる箇所や下りの上り返しや上り切りからの下りなどで動きが激しく、集団内はそこそこリスキーな雰囲気。
身の危険を察知して前に上がることにした。

チームメイトのタカユキが果敢に攻めているのが見える。
後、チャリダーのメンツと祥平!

チャリダーは番組的に逃げを作りたいのだから、行かせてあげたらいいのに…
どう考えても、56さんや伊織が勝負に絡むリスキーな選手なわけがないんだから…(すみません。本音です!w)

早く逃げが決まらないと集団が落ち着かなくて無駄にリスクが上がるのが嫌だった。

©MakotoAYANO/cyclowired.jp

祥平が積極的に動いているが、高岡さんは祥平をスルーしている。
ということで、アウトオブ眼中!!!

アウトオブ眼中というか、序盤から逃げるのはさすがに無理だべ!との解釈だと思った。
きっと集団内の有力選手全員が思っていると思う。知らんけど。

すると、右横からマグロが不穏な動き…
えっ!?何!?と思ったら、猛烈な勢いでブリッジ開始した!

ひょえ~!!!マグロやっぱり本気だね~!!!と思って驚くとともに、先頭付近を走っている高岡さんの動きを注視する。
高岡さんは先頭の集団左前に居たのだが、マグロだ!と認識した瞬間に猛追した。
すると集団も一気に加速する。

高岡さんが最も恐れているのはマグロだということは、この時点で核心に変わった。
無事にマグロをキャッチ!

あっ!マグロというのは、井上亮君です!
既婚、二児の父、職業医師、腸骨が折れてアライメントが崩れてるおじさんですw

マグロをキャッチすると大減速。
こういう時に落車が生じるのでドキドキする。

1時間ぐらいかな!?
逃げが決まったので、少し落ち着いた。

序盤は、路面がビチャビチャで目が痛くて辛かった。
雨を想定していなかったのはミスだ。
サングラスは、レインホッパーのお陰で視界良好なのだが…
肝心の目が痛くて開けれないと意味がない…
https://twitter.com/Changingman_TGR/status/1592448439396487168?s=20&t=OAyJka9PcDw0p6xwmFok8Q
ヘルメットから流れてくる泥水で目が痛くなるのは、マジ辛い…

タカユキは無事に逃げに乗ってくれているようで、はこぶねとタカユキの逃げを確認し合った。

逃げが出来ても、ペースは例年より早く感じた。
そろそろ例年トイレストップする場所に差し掛かる。
おじさんの膀胱はそれなりにいっぱいになっていたので、早くトイレストップしたくてモジモジしていた。

すると…あれっ!?
止まらんやん!
いつものトイレストップ箇所で止まらんやん…

そう思っていると、後にゾンビと言われることになる池ポンが「兼松さんトイレまだですか?」と質問してくる。
いつもなら止まるねんけどなぁ~と返事して、マツケンサンバの横に移動してトイレの話を行う。

集団内でそろそろトイレだぞ~!とか声を出して、トイレ行きたい雰囲気を出しておく。
そして、トイレを意識させてトイレに行きたくなるように念を送っておいた。

すると、前で高岡さんが手を上げた。
一斉に集団はトイレ休憩開始!

急いでトイレを行おうとする選手に「焦るな焦るな!皆で固まって戻った方が楽だから、固まれ!」と大きな声を出して、落ち着かせる。
サンバもでっかい声で「固まれ~!!!固まれ~!!!」と戦国武将のような号令を発していたので、思わず笑ってしまった!www
同じように「固まれ~固まれ~!!!」と大きな声を出してその時を楽しんだ。

無事にトイレを済ませ、無駄足を使うことなく集団に復帰し、与那へ。
フンガーの上りは、至ってマイルド。
ベローチェの選手が役目とばかりにエエ感じの速くもなく遅くもないペースで上ってくれたので、集団内で落ち着いて走ることが出来た。
どなたか存じ上げませんが、あざす!

途中ではこぶねが前から降りて来て「兼松さんツーラン持ってませんか?」と。
「ごめん!持ってない!俺ツーラン飲んだら腹下すねん!」と返答した。
どうやら錠剤系の入れ物を持ち忘れたらしい…
沖縄本番でそれは辛い…

キムタクが自転車にツーランを貼っているのを見たのでもらえないかな!?とか言うので、「勝手に剥がして取ったら!?w補給食を取ってはならないとかルールないやろ!!」とか冗談を言いながら上ったのを覚えている。

ピーク前で山神がスルスルと前に出てペースアップしていたのが印象に残っている。
脚は非常に元気で疲れを全く感じない。
調子が良いのだと思った。

無事にフンガーの下りを終え、その後の補給所へ。

©MakotoAYANO/cyclowired.jp

水を一本受け取って背中にいれ、アクエリも受け取った。
ドリンクボトルを開けて口で蓋をくわえて、アクエリを入れた。
手放しで行わないと入れ替えは無理だわ。
水は、身体にかけて冷却を心がけた。
この時点でドリンクを一本飲みほしていたけど、少なかったかもしれない。
湿度は高く蒸し暑いけど、雨が降ったり路面の水を浴びたりすので、のどの渇きは生じなかった。

フンガーの下りは、路面にビビっている選手ばかりで、異常に遅く感じる。
何のタイヤや!?とか思ったり、重心高過ぎるやろ!とか、無駄に色々考えて下っていた。
膨らんだり、インをついたり、自由に動く選手が多く、とても怖かった。
ラインを守るということを知らんのだろう。
というか、減速帯を嫌っていたのかな!?
減速帯を避けて左右に動く選手が居てたけど、減速帯はグリップするのでそのまま行った方が良いのに…と思っていた。
振動が辛いという理由かもしれないが、グリップ失う方が怖い。。。

前の選手を信じて下ることは出来ないと思ったので、しっかり距離を開けて自分のラインで下った。
途中で祥平が集団内に居たので「戻って来たの~!?」って声掛けして笑いあった。

集団は1/4以下ぐらいになっていたのだろうか???
依然として大きい集団のまま北上する。

しばらくして、サンバが「奥の前でトイレ行きたい人~」って声かけしていたので、大きい声で「トイレ行くぞ~!!!」と集団内にアピールしておいた。

©MakotoAYANO/cyclowired.jp

そして、そろそろ行くぞ~!とか声を出していたら、右前で高岡さんが手を挙げてトイレストップ。
若干の上りでのトイレストップだったので驚いたが、たくさんの選手がトイレストップしていた。

1回目のトイレストップと同じく「焦るな~固まって戻るぞ~!」とマツケンサンバと一緒に声を出して集団を統一する。
私の隣で「手におしっこかかった!!」と叫んでいる選手が居たのを覚えている。
焦るな!焦るなっ!w

そして、奥の上りに向かう。

奥の登りも特に激上げとかにならず、淡々と走る。
右から祥平がペースアップして逃げを打つ!
マジで凄いなっ!何回アタックするんや!?
一緒のレースで絡むことがほとんどないので知らないけど、マグロ系民族なのか?

ペースが上がるけど、まぁ~集団の流れに身を任せるのみ。

祥平の逃げに高杉が反応して追っかけている。
RXの木村君も乗っかって3人の追走の逃げが出来た。

すると、高岡さんが集団中段から右側に移動し、不穏な動き。
やはり仕掛けた!
集団は「行ったぞぉ~!!!」とかけ声。
高岡さんはダンシングで一瞬だけ加速して、高ケイデンスでクルクル回して、左前でストップ。

何だよ!振りかよ!と集団内で笑いが起こった。

すると…
一気に加速して前を追っかけた。

あれっ!?あんなことするんや!?と思った。
前でシュンスケと数名が追いかけており、ペースが上がる。

ペースが上がったのに、直ぐに緩む。
チャリダーとイナーメが、邪魔しているように見えた。
(レース後にシュンスケも同じようなことを言っていた。)

高杉が前に居たので、逃げたのは荒瀧(そろり)のようだ。
ユキは近くに居たからね。
高杉はチーム意識が強いので、前に自チームが逃げていたら集団内に居たら嫌な選手だと思う。
2019年も2回目のフンガーで集団に蓋をしていた。
前にゲンタが居たからだ。
蓋というと表現が悪いが、上手く手段をコントロールしているというのが正しいかな。

チャリダーは伊織を見ないので逃げているのだから、追走はしないよね。

でも、高岡さんの追走を全員が問題ないと思っていたと思う。
少なくとも、私はここから行くのは無理だろう!と思っていた。

高岡さんもここから逃げるつもりはないはずで、ちょっとした遊びというか、飛び出したら面白いかな!?的な感じだったと思う。
本気で逃げて脚を無くすような馬鹿ではないので、逃げて捕まってからでも戦える脚を残しながらの逃げだろうから、少しでもHPが減ることを願っていた。

集団も、高岡さんの脚削れろ!!!と思っていたと思う。

高岡さんが飛び出した時に、マグロは集団真ん中後ろに居て、反応できる位置ではなかった。
しかし、マグロが本気を出せば1人でも追いつくだろう能力をもっていることを小浜ライドで見せつけられているので、マグロが集団内に居てるという時点で私は安心していた。

みるみるうちに高岡さんが離れている。
あれ!?結構本気で踏んでる!?と少し不安になった。

海岸線を集団は追走する。
しかし、前は上手く回っていないようだ。

どんな感じなのか気になったので、タカユキが逃げているので前を引く必要はないのだが前方のローテに加わる。
ペースを乱さずに踏むと320wぐらいだったので、それなりに回っていると思った。
55km~60kmぐらいで南下して行った。
直ぐに追いつくかと思ったが…全然追いつかない。

ここで脚を使うのは得策ではない。
2回目のフンガーでペースは絶対に上がるし、その後の学校坂でもリストラが行われる。
それほど大きな差が生まれるとは思わなかったので、後ろに下がる。

すると、先ほどより前のローテが上手く回っていない。
レオモの小畑さんが、前に行け!と手で何回も合図していた。

はこぶねが私と同じようにローテに加わっていたが、加わらないように伝えた。
タカユキが逃げているし、ここは脚を使うところではない。
この時の判断は、レース後もミスだとは思っていない。
判断ミスだと感じたのはフンガーの後だ。

そのまま集団は、2回目のフンガーに入る。
私は、マグロと佐々木遼君をチェックする。

想定通り、マグロと遼君がペースを上げてフンガーを上る。
一瞬森本さんを見たけど、その後森本さんを見ることはなかった。

序盤の上りは340wぐらいで進んでいたと思う。
息は切れるけど、十分対応できる感じで余裕があった。

この辺で前の逃げからこぼれ落ちた選手を抜いて行く。
伊織を見た時にキョウシローが労っていた。
そういえば、キョウシローは常にシュガーの近くに居て、シュガーを鼓舞したり残り距離を伝えたり、補給食を渡したりアシストに徹していた。
まぁ~でかい声でしゃべるのは、マイクに声が入らないと使えないので声を貼っていたのだろう。
役者やん!キョウシロー!!!

キョウシローはInfinity Styleのチームメイトだけど、チャリダー男子部にて沖縄は走っている。
仕事だね~ご苦労様!
自分より強い選手に真剣にアシストされるって、最高だよなぁ~と思いながらシュガーを見ていた。

タカユキもここで追い抜くことに。
序盤からアタックしまくって、きっちり公言通りに逃げを決めて、素晴らしい!!!

はこぶねと2人で大きな声でタカユキに声をかけた!
はこぶねは「タカユキさんお疲れ様です!」と。
私は「タカユキお疲れ!」と3回大きな声で叫んだ。
3回も叫んだのは、タカユキが憔悴しきっていたからだ。
レース後に「完走出来ないかと思った、辛かった…」と語っていた。
本当にお疲れ様。
タカユキのお蔭様で、ローテに入らずここまでこれた。
マジでありがとう。

フンガーが緩斜面になる所で遼君がローテを促すとペースが一気に落ちる。
遼君の走り方は上り特化型だと思った。
上りが圧倒的に強い!
遼君に抹殺された選手も多いだろう。

途中で右後方で落車が生じているようだった。
ハスったんだろうけど、それぐらいいっぱいいっぱいなのかな!?

ダブルりょう君(マグロ亮君、佐々木遼君)とシュンスケべが大半を引いて2回目のフンガーを上り切ったと記憶している。

私は前方に位置して(5番手前後かな!?)、走っていた。
とても余裕があり、この後の学校坂で千切れることはないだろう!と自信を持ったのを覚えている。

そして、下りに入る。
2回目のフンガーは霧雨のような濃霧のような感じで、しっかり路面も濡れて身体も濡れていた。

1回目と同様に前の選手と間隔を開けて下る。
2回目の方が集団が掛かっており、余裕のない選手も居るだろうし、リスクが高くなる。
普段なら問題なくこなせても、疲れていると膨らんでしまったりいつもと同じ感じで下れないことはジャパンカップで経験している。
JCの6周回目で先頭から遅れてからの下りで、膨らんで冷やっとしたからね。
雑おじも7周回目に…()

下って右に大きく曲がるカーブで、前の選手が膨らんでしまいブレーキを掛けて減速する。
その選手を避けようとして後ろの選手が転倒する。
さらにその選手を避けようとコーナーを膨らんで転倒。
私はその選手の後ろでブレーキして停車し、ギリギリペダルを外さなくて良いぐらいのスピードだったが、下り側ではなく大きく右のイン側に突っ込まれないように踏んで逃げる。
「突っ込むなよ!突っ込むなよ!」と祈りながら踏む!
走り出した私を追い越すように、左側では落車が発生。
後ろから突っ込んできた選手と自転車が左前を飛んで行く光景を見ながらその場を去った。

前は掛かっている可能性があるので、学校坂までに追いつかないと致命傷になる。
急いで下る。
レース後に振り返ってみても、全く下りに恐怖心はなかった。
というか、滑って危ないと思うことが無かった。
危険性を察知できていないのは危ない傾向なのかな!?とか思ったりもしたけど、そうではなくて他の選手が滑るという恐怖心を植えつけられて本来のパフォーマンスを発揮できていないのだと思う。
やたら重心が高い選手が多いと感じた。
お前ら!黙ってビットリアのコルサ25Cを履いておけ!

前の選手を2名ほど抜かして下山して、無事に先頭に合流する。
落車を避けて無事に学校坂までに合流出来たのは20名前後だった。

集団はゆっくりペースダウン。
〇〇が落車したのか?とか、高岡さんが落車した!とか、情報が錯綜する。
えっ!?追いついてないやろ!とか言ったりして、色々と会話する。

集団は明らかに血の気が引いた感じで、ちょっと落ち着こうぜ!まずは冷静になろう!って感じの雰囲気で、まったり。
学校坂に差し掛かる。
ガツンと上がるわけではなく、少し早めのペースで上る。

©MakotoAYANO/cyclowired.jp

マグロとスケベが前を走っていたような気がする。

明らかに落車の影響が出ている。
落車を免れてここにいる安堵感が、闘争心を抑え込んでいた。

高岡さんが1人で逃げているらしい。
1分20秒差とのことであった。

ユキか高杉かわからんけど、イナーメジャージの選手が後ろに下りながら「皆で回した方が速いから!」と声掛けを行う。
するとペースが淡々と走るぐらいになった。

その声掛けと同時に、いきなり脚が攣り始める。。。
えっ!?何!?どういうこと!?一気に不安になる…

後ろに下がりながら上っていると、もう攣る寸前…
ダンシングで誤魔化しながら走る。
あかん…終わった…と思ったら、前から下がりながら、はこぶねが激励してくれる!

「兼松さん頑張って!もう少しだから!」と。
諦めてはいないが、攣りそうでシッティングで走れない。

横に並んで背中をグイっと押してくれた。
集団の最後尾である。

すると左に池が居る。
見るからに苦しそうで踏めていない。
池も辛いんだ!と変に元気が出た!w

はこぶねが、池に対し「池さん頑張って!!!」と声掛けし、背中を押しているように見えた。(これは気のせいかもしれないけど、そう見えた)

声掛けして上り切り前で、はこぶねは前に上がっていった。
ほんの一瞬背中を押してもらっただけなのだが、なんか凄いパワーをもらった気分だった。
何とか攣らずに池と学校坂をクリアした。


©MakotoAYANO/cyclowired.jp

その後の緩斜面や下りでペースが上がらない。
ローテは全く噛み合っていない。
当然、私は前に行けない。
とにかく回復に努める。

水分摂取が少なかったのか!?
ミネラルか!?


©MakotoAYANO/cyclowired.jp

ジェルをゴクゴク飲み、塩羊羹を一気に3つ食べて、ドリンクもがぶ飲みした。

すぐに高岡さんとのタイム差が2分に開いた。
前を走る選手の動きを見て、これは追いつかないと思った。

高岡さんのことを「バケモノだ!」と集団内で言っている声が聞こえた。
このことを計算して逃げていると思ったら、本当にロードレースの神様かと思った。
集団心理を全て把握しており、高岡さんの掌の上で踊らされているようであった。

私に脚があれば、前で積極的に動いているマグロ・シュンスケべ・遼君・ユキと一緒にローテに加わることが出来たかもしれないが、そんな脚は全くない。
今にも攣りそうでリストラされそうな瀕死の状態なのだから…

マツケンサンバもタケロウもローテを飛ばしている。
その他、たくさんの選手がローテを飛ばしている。

私は金魚の糞であるが、この追走集団の何よりの誤算は、マグロが1人でも全員引き連れてでも追いかける!という雰囲気がないことだ。
もしかして、小浜の時のような調子ではなく、バッドDAYか!?と思った。

レース前のゲンタとの会話で、小浜のマグロの驚異的な仕上がりについて話をしていたが、ゲンタは「井上さんピーク早過ぎてるんじゃないかな!?もしかしたら、本番はそこまで調子を合わせられていない可能性が高いですよ」と言っていたのを思い出した。

そんな感じでマグロが異次元の強さを発揮する感じではなかった。
それぐらい小浜の時のマグロの走りは驚異的だったのです。

上りの度にシュンスケ・遼君、そしてマグロがペースアップする。

©MakotoAYANO/cyclowired.jp


©MakotoAYANO/cyclowired.jp


©MakotoAYANO/cyclowired.jp

マグロ・ユキも合わせてペースアップして、平坦下りを引く。
南君も前に居てる。

ACTIVIKEのにっしーが残っている。

©MakotoAYANO/cyclowired.jp


©MakotoAYANO/cyclowired.jp

失礼だが、正直驚いた。(脚攣って死にかけたお前がいうなっ!w)
やるやん!にっしー!(偉そうでゴメン)
プロテインやグランフォンドウォーター使わせてもらっています!(宣伝したので許して!)

集団が活性化していないので、死にかけのおじさんは、ホイミをかけてもらったぐらいに回復して来た。
水分とミネラル不足だったのか…

上りの度にペースが上がるけど、ガツンと7倍とかで上るのではなく5.5倍前後なので問題なくクリアできる。
攣る感じはなくなったようで一安心。

池が居たので顔を見たら、血だらけでメチャクチャ腫れてて驚いた。

©MakotoAYANO/cyclowired.jp

えっ!?と思って目ん玉出たね!!!!!
「血だらけやんけっ!」と声かけると「目立ちますかね!?」と返答する池…

いや…目立ちますも何も、左眉毛上はサクッと切れてそうだし、左唇はチョーさんみたいになってるし…

不安そうな表情で話すので「チョーさんみたいやで!」と言えず、「ガッツリ切れてるよ」と伝えると、とても悲しそうな顔をしていた。
アーメン。長さんwww

上りの度に、抜け出したい選手がペースを上げる。
そして、平地下りでペースが緩む。
それを永遠繰り返す。
ペースを上げても、後続を千切り去るようなほど高負荷ではない。
こんなことをしていると追いつけるわけがない。

これを想定して逃げたのか…と高岡さんのクレバーさに何回も驚いた。
そして、TTの耐久に出てたよな…と思った。
これのシュミレーション!?
いや…神かよ!

早々に2位争い集団と思っている選手と、追いつけると思っている選手が混走している。
意思統一が行えていない集団は、烏合の衆である。

脚が復活してきた私もローテーションに加わる。

©MakotoAYANO/cyclowired.jp

しかし、馬鹿みたいに踏まない。
勝負となる慶佐次と羽地に脚を残しておかないといけない。

又吉、慶佐次、有銘、331Climbと4発くる。

ユキが「ローテ回って!」的なことを言うけど、お前すぐにアタックするし、抜け出そうとするの分かってるのに回るかよ!!と思いながら走っていた。

©MakotoAYANO/cyclowired.jp

この集団は、マグロの爆上げに怯えている。
1位を狙いたいというよりも、マグロに殺されずに最後まで生き残りたい!という集団だと思った。
前で上りの度にペースを上げているシュンスケと遼君は別かもしれないけど。

高杉も鬼強なので上りで千切りにかかって来ても良さそうだが、終始後方待機に徹しているので、最後まで足を残したいのだと思った。
もしくは不調。
もしくはユキが前に居てるから。

唯一惜しみなくローテしているのは、キョウシローのみである。

©MakotoAYANO/cyclowired.jp

キョウシローは明らかにシュガーを引き連れるために走っており、シュガーにひかせないために自分が引いている。
個人戦の沖縄で、唯一チームとして機能して、捨て身なのはキョウシローのみである。
チームが一緒でも、自己犠牲してまで誰かのために走っている選手はいない。
個人戦である。
キョウシローもチャリダー男子部でなければ、Infinity Styleのチームメイトのためにそんなこと出来ないと思う。

沖縄が個人戦たる所以は、旅費交通費・参加費を自腹を切って出している個人が、沖縄で戦うために努力してその地に立っているのに、チームメイトのために自己犠牲するのは相当の想いやまとまりがなければ出来ないもんだ。

私がこの時点で考えていたのは…
・高岡さんが優勝するので、この集団で先着することがこのレースを走る意味となっている。
・マグロが不調そう。とはいえ、確実に抹殺しに来るので怖い。仕掛けてくるのは長い上り。
・マツケンサンバとタケロウがローテに入らないのは怖すぎる。2人ともパンチあるし、タケロウなんてゴール前に連れて行ったらダメな人代表。
・抜け出したいのか?ペースアップでジワジワ真綿で首を締めるようにリストラしたいのか?追いつきたいのか?分からないが、パンチ力はないがスケべと遼君が上りでは強い。
・ユキはスプリンターなのでゴールまで連れて行くと強い。でも、この強度でユキが千切れることはないので、もう放置するしかない。パチンと弾けて突然飛んで行くので、ユキのアタックに強豪が乗っかるなら要注意。
・池が血だらけで目は逝ってるし、長さんみたいだし、ゾンビみたいで怖い…
・学校坂で死にかけたけど復活してるので、羽地で最後と思って飛んでみたい。

こんな感じでした。

途中で、はこぶねに「兼松さん、大丈夫ですか!?水ないですか?」と言われた。
もう俺が脚が攣って千切れるので、セレクション区間前に水くれ!と言われていると思った。
水は持っていないので「持っていない」と答えた。
持っていても、自分の計算した量であったら渡したであろうか?
心が動揺した。

そして、セレクション区間に入る。
ユキが「次にマグロさんに上げられるよ~!」とか集団にお知らせしていたと思う。
確か有銘の登りだと思う。
マグロが中段真ん中から、右外に進路変更した。
来る!と分かったので、ペースを上げて少しでも差を縮めておいた。

やはり仕掛けて来た!
マグロが右からグイッ!!っとペースアップ。
全員が覚悟を決めて踏み始めた。
前にスーッと上がっていった後に、左側に寄って行くと…
ガシャーン!カラカラカラ…

えっ!?何してんの!?と思った。
アウターからインナーに落とした際にチェーン落ちか!?
そして、減速しながらアウターに入れてチェーン落ちをリカバリーしようとするも、虚しい空回りの音…無駄に空を切るようなペダリング…推進力を失い停車した。。。

©MakotoAYANO/cyclowired.jp

マグロが仕掛けて掛かっている集団は、そのまま上り切る。
そのままグイっと下ってまた上る。
その後、マグロの姿を見ることはなかった。
個人的には一番優勝に近い選手だと思っていたので、残念で仕方なかった。

セレクション区間を終えて周りを見ると、意外に人数が減っていた。
12名だった思う。

マツケンサンバもタケロウも居なかった。
後で知ったのだが、上りの途中で「おおぉえぇ~」って嗚咽が聞こえていたが、タケロウが吐いていたようだw
沖縄は過酷なレースだ!

12名前後でサイクリングしながら羽地へ向かう。
追走などとっくの昔に忘れている集団だ。
上りまで負荷を上げる必要など何もない。

高岡さんとタイム差が広がるのは当然だ。
だって、集団は諦めているから。
自分が前を引いて、上りだけガツンと上げられるのを嫌っている選手がいるから。
そもそもついて行くだけで必死の選手がいるから。
優勝が目標ではない選手がいるから。。。

脚攣りが回復後、羽地までに私がローテに回ったのは3回だけだ。

©MakotoAYANO/cyclowired.jp

1度はしっかりと負荷を掛けて前を引いたが、残り2回は流れを邪魔しない程度に前に出て下がっただけ。

マグロのリストラに、クライマー達のペースアップに、上りのセレクションで生き残るために少しでも脚を残したかった。
せこいと言われるかもしれないが、致し方ない。
どうしても最後まで残りたかった。
そのために、取り組んできたのだから。

厳しい展開ではない追走集団であったが、結局20数名居た選手の半分は居なくなっている。
高い負荷で千切れるのではなく、持久力・補給などに問題があり千切れるのである。

そして、集団はカヌチャを通り過ぎる。
私は、カヌチャ辺りで喉の渇きを覚えた。
水分が足りない。
ドリンクボトルは空だった。
最後の補給所でドリンクを取ることが出来なかった。
補給の場所を理解しておらず、真ん中を走ってしまったのだ…馬鹿野郎!
サンバのnoteを購入したのに…ちゃんと書いてたやろ!最後の補給所は命をつなぐ聖水だ!と…(そんなこと書いてないw)

羽地が近づいてくる。
気合いを入れて脚をパチパチ叩いていると、他の選手もパチパチ叩きはじめ、集団内でパチパチパチパチ音がした!w

そして、羽地へ。
さぁ~踏むぞ!と思った瞬間攣りそうになった。。。

攣ったら完全ストップするので、全く踏めなかった。
前でシュンスケべと遼君がペースアップしている。

©MakotoAYANO/cyclowired.jp

320w前後で着いて行けるぐらいの負荷だと思うが、それが出せなかった。

290w~300wなら攣らずに踏めたので、攣らない限界ギリギリで走る。
ジワジワと前との距離が開く。


©MakotoAYANO/cyclowired.jp

数名が踏み止めて千切れて行く。

トンネルを抜ける度に、少しずつ距離が開く…
前でけん制が掛かって緩んだ時に追いつけるかもしれない。
そう信じて踏み続ける。

牧野君が千切れている。
その前ではこぶねが千切れている。
まだ集団は十分見える距離だった。

牧野君をパスする。
抜きざまに「一緒に回しましょう!」と声を掛けられたので、一気に抜き去ることはせず前を走ることにした。
少しでも上の順位を狙うなら、抜きざまにアタック気味に負荷を上げて心を折る方が良いのだが、力を出し切ることに集中し一定で走り続ける。
牧野君は後ろに入り、しっかりとついて来ていた。

はこぶねをパスする。
「前を追うぞ!」と声掛けして、向かい風の前を走り続ける。
前に出たタイミングだけ少し負荷を落として、しっかり後ろに入ったぐらいのタイミングで負荷を上げる。
といっても、300wぐらいしか出てないんだけどw

ローテを促して、牧野君が前に出るとペースが緩む。
はこぶねが、緩めないで!けん制入って追いつけるかもしれないから!と声をかける。
その後、はこぶねが前を引いた後は、私が全て前を走った。

上り始めからペースで走っている私と、ペースアップに食らいついて千切れた2人ではダメージが違う。
下りも私の方が速いということで、私が前を走り続けた。
前の集団は遠い先に何とか見えるぐらいの距離…
下山して市街地でメチャクチャけん制が入らないと追いつけないだろうと思ったけど、下りもしっかり踏んだ。

下り切って右折してホームストレートに入ると、2位争い集団は遥か遠い向こうにわずかに見える程度だったので、このタイミングで追走を諦めた。

牧野君が前、私、はこぶねの順でストレートに入る。

「きつかったぁ~」と思わず声が出た。
はこぶねは「くそぉ~羽地かぁ~やっぱり羽地かぁ~」と叫んでいた。
牧野君は黙ってゆっくり前を走る。

牧野君が振り返って「これってスプリントする感じですか?」と質問してくる。
すると、はこぶねが「兼松さんが引いてくれたから兼松さんが先に行って下さい」と言った。(後ではこぶねから、牧野君が先に言ったのでは!?と言っていたのだが…詳細は分からない。脳に酸素が言ってなかったのかも。なので、はこぶねではないかもしれない。記憶違いかな?)

牧野君も同意してくれた。
正確には、同意せざる得なかっただけかも知れない。
そこそこ名の通っている年長者のおじさんを若人の牧野君が差し置くことはなかなか出来ないものだと思う。

2回ほど「いいの???」と確認し「では、お言葉に甘えて先に行かせてもらうね」と言ってゴールまで前を走った。

2人が花を持たせてくれる形となった。


感謝の気持ちと健闘を讃える意味を込めて握手を求めたシーンが、Twitterの動画です。

落車祭りを無事に回避し、トラブルなく一緒に走り切れた安堵感。
悔しいけど出し切って千切れた爽快感。
一緒に走ってくれた感謝の気持ちの表れでした。

出し切りました!

©滝沢佳奈子/cyclowired.jp

自分の順位は分からなかったけど、私が9位、はこぶねが10位、牧野君は11位だった。
結果的にシングルと言われるのは私だけだった。
おそらく、3人とも求めた結果とは違うので、順位に意味はないと思うのだが…
もしかしたら、シングルだったら誇れたかもしれない。
2人がくれた沖縄のシングルリザルトは大切に心にしまっておきます。
はこぶね、牧野君、ありがとうね。


©滝沢佳奈子/cyclowired.jp

2ヶ月間だが真剣に取り組んで挑んだツールド沖縄を無事に走り終えた。

月100時間・約3000kmを2ヶ月間行った。
初めて行う乗り込みは、とても新鮮で楽しかった。

真剣に取り組んだからこそ分かることが多々ある。
とにかく乗ることに主眼を置いたため、強度不足だということは自覚している。

距離を乗っているだけでも、ある程度高い負荷をこなせることも体感できた。

高岡さんが神がかった戦略と体力で圧勝した形となったが、終えた直後から再度挑みたいと思えたのは良い傾向だ。
学校坂まで残り、慶佐次でも生き残り、羽地までついて行くことができたことで、集団心理や沖縄の戦略などの理解も深まった。

過去2回の出場では、勝負所まで残っていないのでこの経験をできたことは大きい。
今回の取り組みを行い、まだまだ強くなれると思えたので、43歳の沖縄はしっかり優勝目指して頑張りたいと思います。

優勝した高岡さんはマジでクソカッコよくて嫉妬しますわ!!!
ユキ、南君、池、遼君、シュガー、道堀君、スケベ、わい、はこぶね、牧野君、マグロ、平口君、高杉、サンバ、上等兵…という順位だった。

入賞した皆さんおめでとうございます!
次は、43歳のおじさんが優勝するのでよろしくっ!(言うのは自由や!www)

タラレバですが…
もし高岡さんに追いつくのであれば、学校坂はリストラすべきでしたね。
そして、少数精鋭メンバーで協調するのが得策だったのだろう。
まぁ~後で考えたらいくらでも言える。
ちなみに、もし学校坂で上がっていたら、私は確実にリストラされていましたwww

私が先頭集団で走って感じたことは以上です。
当然、間違いがあったりすることもあるだろうけど、その辺は他の人のブログと照らし合わせて比較検討して下さい、

私の記憶では…というレースレポです。

人は三つの過程で間違いを犯す可能性がありますからね。
・入力した時
・記憶した時
・表出した時

諦めてレースを止めることなく、踏み続けて出し切れたので満足です。
反省点もあるし、次の課題も明確なので、次に活かします。

三つ上の高岡さんがやれているなら、私もやれるはずです!
そう信じて頑張ってみようと思います。

変わり続ける人でありたい。

Changingman 兼松大和

使用機材
フレーム:TREK Émonda SLR
コンポ:SRAM Red eTap
ギア:F35/48 R10-33
パワメ:QUARK
ペダル:TIME xpresso15
ホイール:Bontrager aeolus RSL51
タイヤ:Vittoria CORSA GRAPHEN2.0 25C ラテックスチューブ使用
空気圧:F5.2 R5.2
サイコン:Wahoo ELEMNT BOLT
台座:Wahoo ELEMNT BOLTに付いてたやつ

ジャージ:SUNVOLT S-RIDE PRO メッシュセパレートワンピース
グローブ:なし
ヘルメット:MET 3K carbon
サングラス:Scicon ピンクレンズ
シューズ:LAKE CX301
インソール:Reveメルトインソール
ソックス:RxL 武田レッグウェアー

マッサージオイル:Igname OIL(summer)
チェーンオイル:BOOST OIL VERDE

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